「そうね。ヒロト君は転校してきたばかりだし、まだ一年生なんだから、何も知らないのよね。いいわ。今日は特別に、私の方からいろいろと教えてあげる。今まで私が男の子たちに協力してもらって集めた、貴重なデータよ。ちょっと、あなたたち」
アカネが合図すると、周囲にいた女子生徒たちが一斉に動き始めた。 無言のまま、ヒロトの周りを取り囲み、ヒロトの体を掴んで、制服を脱がし始める。 ヒロトは突然のことに、最初は抵抗するのも忘れてしまったが、すぐにわめきながら暴れ始めた。
パチーン!
と、屋上全体に乾いた音が響いた。 アカネが右手で、ヒロトの頬をひっぱたいたのだ。 ヒロトは何が起こったか分からず、呆然としている。
「ダメよ、ヒロト君。キミも男の子なんだから、男らしくしなさい」
アカネは毅然とした表情で言い放った。 ヒロトはもう、抵抗する気力を失ってしまった。 自分は常日頃から男らしくありたいと思ってはいるが、今、ここで堂々と金玉を痛めつけられることが、果たして男らしいことなのかどうか。男なら、金玉を守るのが当然ではないだろうか。そんな考えが、ヒロトの頭の中を、グルグルと回っていた。 しかし状況は残酷に進んでいく。 ヒロトはあっという間に制服を脱がされ、下着のブリーフと靴下のみの格好になり、両脇を女子に抱えられ、立たされる形になっていた。
「まあ。やっぱり、男の子はブリーフが似合うわね。私、トランクスよりブリーフの方が好きよ。特に、このもっこりした部分がかわいくてね」
アカネは恥ずかしげもなく、ヒロトの白ブリーフの前のふくらみの部分を撫でた。ヒロトは一瞬、ビクッと体を震わせたが、やがてアカネの巧みな指づかいに身をよじって反応した。
「は…ふぅ…」
ヒロトはもちろん、今まで女の子に股間を撫でられたことなどなかった。まったく未知の大きすぎる快感が、ヒロトの脳髄を満たしていった。
「あらあら。もう、こんなに興奮しちゃうの? 昨日、ちゃんと抜いたはずなのにね」
アカネは笑いながら、ヒロトの勃起したペニスをまさぐる。 なめらかで、それでいてまとわりつくようなアカネの指先の動きに、ヒロトはすぐにでも射精してしまいそうだった。
「あ…はあ…」
「でもね、ヒロト君。このレッスンは、また今度にしましょう。今日はこっちの方よ」
そう言うと、アカネはヒロトのペニスから突然手を離し、同じ指で、ヒロトの金玉を弾いた。
「う!」
とろけるような快感から一転して、いきなり金玉を攻撃されたヒロトは、一瞬、息を詰まらせてしまった。
「フフ…。痛かった? 今からじっくりと教えてあげるわ。ヒロト君も知らない、男の子の金玉の秘密をね」
ヒロトはアカネの微笑みに、再び恐怖を感じた。 アカネが合図を送ると、ヒロトの両脇を抱えていた女子たちは、ヒロトのブリーフを掴んで、一気に脱がしてしまった。 ヒロトのペニスと金玉が露わになる。ヒロトは隠したかったが、両手をおさえられ、さらに足も開かされてしまっていた。
「かわいいチンチンね。ヒロト君らしいわ」
アカネはヒロトの前にしゃがみこんだ。 アカネの顔の目の前に、自分のペニスがある恥ずかしさで、ヒロトは真っ赤になった。
「いい、ヒロト君? これがあなたのチンチンと金玉よね。この中に、睾丸っていう楕円形の玉が二つ、入っているの。ヒロト君のはまだ小さいけど、大人になれば、だいたい4㎝から5㎝くらいの大きさになるのよ」
アカネは遠慮も何もなく、ヒロトの金玉袋をつまみながら説明した。
「睾丸はね、精子を作るためにあるの。一日に作られる精子の量は、5000万から1億にもなるのよ。ヒロト君は昨日、オナニーしちゃったから、今はこの金玉の中で、一生懸命精子が作られているところね」
ヒロトはアカネの言うことなど、あまり頭に入っていなかった。 女の子に金玉をつままれて、その機能の説明を受けるなど、想像もしたことがなかったが、何か気持ちいいような、恥ずかしいような、とにかく耐えがたい気分だった。
「でもこの金玉は、いわゆる男の急所でもあるの」
アカネは再び、ヒロトの金玉を指で弾いた。 ヒロトはまた、息を詰まらせて反応する。
「ね? ちょっと指で弾いただけで、お腹に響くような痛みがくるでしょう? さっきも言ったけど、睾丸は内臓の一つなの。だから金玉を蹴られると、お腹を壊したときのような痛みが、内臓全体に響いてしまうのよ」
アカネはヒロトの反応を見て、淡々と説明を続けた。 金玉のついていないアカネが、ここまで詳しく正確に金玉の痛みを把握していることが、ヒロトには驚きであり、不気味だった。 今まで何人の男が、アカネの「実験」につき合わされ、金玉の痛みの詳細を喋らされてきたのだろう。
「でも、もっと痛い部分があるのよ。それがここ、副睾丸」
アカネはそう言うと、おもむろにヒロトの金玉袋の裏の部分を、指先でつまんでみせた。 電撃のような痛みがヒロトの金玉に走り、ヒロトは腰を引きそうになるが、支える女子たちが、それを許さない。
「ほら。痛いでしょ? ちょっとつまんでるだけなのよ。ここはね、睾丸でできた精子を溜める場所なの。でも、神経が集中してる場所でもあるから、ちょっとしたことでも、ものすごく痛いのよ。これが、男の急所中の急所というわけなの。知らなかったでしょう?」
アカネは副睾丸をつまんだまま、ヒロトの顔を見上げる。 ヒロトは口をパクパクとさせて、声を出そうとしてるが、息が詰まってしまっていた。
「ん? どうなの? ヒロト君?」
「し、知りませんでした! すいません! は、離して下さい!」
ヒロトは必死にそう叫んだ。
「あら、ごめんなさい。ちょっと強かったかしら」
アカネは笑いながら、副睾丸から手を離した。 ヒロトは息を荒げて、汗びっしょりになっている。
「フフフ。ちょっと痛かったかしら。つままれただけでこれなんだから、ここを蹴られたらと思うと、ゾッとするでしょう? さっきのユウマ君がそれなのよ」
アカネはにこやかに話すが、ヒロトは副睾丸の痛みを想像して、真っ青になった。確かに先ほどのユウマへの蹴りは、金玉の裏側を蹴りあげているように見えた。あれは少なからず、副睾丸にヒットしたに違いなかった。 アカネはそれを狙って蹴ったというのだろうか。
「見て、ユウマ君を。あっちでまだ苦しんでるでしょう?」
ヒロトがユウマを見ると、確かにまだ、先ほどと変わらぬ姿勢のまま、コンクリートの地面に額をつけて、尻を持ち上げるような形で震えていた。
「あれから少し経つのに、まだあの体勢から動けないでいるのよ。フフフ。さっき、私はユウマ君の副睾丸を擦るように蹴りあげたの。もちろん、本体の睾丸の方も、ギュッと変形するくらい、足と骨で挟み込んであげたわ。痛いでしょうね」
アカネは詳細に語ってはいるが、そのすべてがヒロトの恐怖をそそるもので、ヒロトの金玉は縮みあがってしまった。
「それでも、潰される痛みに比べれば、まだマシなはずよ。私ね、前に二回だけ、男の子の金玉を潰してしまったことがあるの。すごかったわよ。パチンッて手の中で弾けたかと思ったら、それまで暴れてたその子は、ガクッて気を失って、口から泡を吹き始めたの。足がガクガク痙攣して、赤く濁った液体がチンチンから出てきたの。あれって、金玉の中身なのかしらね。次は調べてみましょう。フフフ」
アカネは相変わらず、楽しそうに語るが、ヒロトは先ほどまでの副睾丸の痛みも吹き飛ぶほどに背筋に冷たいものを感じ、奥歯を震わせていた。
「それじゃあ、ユウマ君の金玉が潰れるところを、ヒロト君にも見てもらいましょうか。いいレッスンになるはずよ」
アカネは振り向いて、ユウマのもとに歩き出そうとした。
「あ、あの! ユウマ君を助けてあげて下さい! お願いします!」
ヒロトは恐怖に震えながら、しかし勇気を振り絞って叫んだ。 アカネはヒロトを振り向いた。その表情には、驚きが見える。
「あの…ユウマ君は、僕を助けるために、ウソをついたんです。だから…東条さんに逆らうとか、そういうのじゃなくて…。だから、お願いします! 助けてあげて下さい!」
ヒロトの弁明は稚拙なものだったかもしれないが、その声と表情は、真に迫るものがあり、それはアカネのプライドと支配欲をかえって絶妙にくすぐるものだった。
「ああ! ヒロト君、素晴らしいわ。男の友情って、感動的ね。ユウマ君を助けるためなら、自分が犠牲になってもかまわないというつもりなのね?」
アカネはしかし、ヒロトの言葉を拡大して、ほとんど自前で感動していた。
「え! いや、それは…」
アカネの口から思わぬ言葉が出たことに、ヒロトは焦った。
「ホントに優しい子ね、ヒロト君は。男らしいわ」
心底感動した様子でヒロトに近寄ると、突然、金玉を鷲掴みにした。 ヒロトはうっと呻いたが、アカネはヒロトを抱き寄せて、その顔面を自分の胸の谷間に押しつけてしまった。 ヒロトはアカネの柔らかい胸の感触を、顔面に感じた。
「見なおしたわ、ヒロト君。あなたもやっぱり、男の子だったのね。でも、もうすぐ男の子じゃなくなっちゃうかもしれないけど。フフフ」
アカネはそう言いながら、ヒロトの二つの睾丸を、恐ろしい力で圧迫し始めた。 ヒロトはアカネの胸に埋もれながら、大きな叫び声を上げる。
「うおぁ! むうぅ! つ、潰れる…」
「フフ。大丈夫。まだ、潰れないわよ。金玉はね、40キロくらいの圧力をかけると、潰れてしまうと言われているわ。でも、私の経験だと50キロくらいまで大丈夫なの。今、ヒロト君の金玉を握っている私の握力は、だいたい25キロくらい。まだまだ、この程度では潰れないわ」
そうはいっても、ヒロトの苦しみは女のアカネにはまったくわからない想像を絶するものだった。
「あう…うぅ!!」
昨日、あれだけ羨望の眼差しで見つめていた、アカネの胸に顔をうずめることができるなんて、ヒロトにとっては天国のような出来事のはずなのに、今はそれを楽しむ余裕など、微塵もなかった。
「はい。これで、30キロかしら。でも、ヒロト君の小さいタマタマじゃ、このくらいが限界かもしれないわね。これ以上やると、パチンって弾けちゃうかも」
「はい! 限界! 限界です! 助けてください! お願いします!」
ヒロトが必死に叫ぶと、アカネは微笑んで、手を離した。 合図を送り、ヒロトを掴んでいた女子にも、ヒロトを離すようにさせる。 ヒロトはようやく地獄のような苦しみから解放されると、力なく地面に倒れ込んだ。 アカネが金玉を掴んでいたのは、それほど長い時間ではなかったが、ヒロトにとっては途方もなく長い出来事に感じられた。
「フフフ。お疲れ様。今日のレッスンは、これで終わりよ。ゆっくり休んでね」
言われるまでもなく、ヒロトは痛みに震えながら、ただ横たわることしかできなかった。足元に引き下げられたままのブリーフを上げる余裕もなかった。 アカネは再びユウマの方に歩み寄り、しゃがみこんでユウマの顔を見た。 ヒロトにはもう、ユウマを助けようとする元気はなかった。
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