「ユウマ君、聞こえてたかしら? ヒロト君が、あなたを助けてほしいって言ってくれたのよ。男の子って、自分の金玉と引き換えにしても、友達を助けたいと思うのね。私、感動したわ」
ヒロトもユウマも、その点に関しては容認することをためらったが、あえて黙っていた。
「だから今日は、ユウマ君の金玉を潰すのをやめてあげる。でも、他の子たちには内緒よ。ひがんでしまうといけないから。守れるかしら?」
ユウマはうずくまったまま、真っ白い顔で懸命にうなずいた。
「良かったわね。ヒロト君に感謝しないと。でもその代わり、私が今日やるつもりだった実験には、最後まで付き合ってくれるわね?」
アカネはユウマの返事を待たず、再び女子たちに合図を送り、苦しむユウマを無理やり引き起こして、立たせた。 女子たちは先ほどのヒロトと同じように、素早くユウマの制服をむしり取り、全裸にしてしまう。
「あら。やっぱり、ユウマ君は立派になってたわね。これなら、大丈夫そうだわ」
アカネはユウマのペニスを観察して、言った。 ユウマのペニスはすでに半分ほど剥けていて、うっすらとした毛がそれを囲み、すでに大人と変わらぬ状態と言っても良かった。
「ユウマ君。今日の実験はね、男の子が射精する時って、金玉が袋の中でグッと上にあがるでしょう? あのときに衝撃を与えたら、どうなるかということを確かめたいの」
ユウマは、まだ一向にひかない金玉と副睾丸の痛みに朦朧としながら、アカネの話を聞いていた。射精する時に金玉があがるなど、気づいたこともなかった。ユウマはもちろん童貞だったが、オナニーは週に何回かしている。しかし射精する瞬間など、男にとっては何も考えらず、自分の体のこととはいえ、気がつくはずがない。
「だからユウマ君、ちょっと今、オナニーしてもらえないかしら。射精する少し前になったら、教えてもらいたいの。金玉を叩くタイミングは、こっちで合わせるわ」
ユウマは呆然と、アカネの顔を見ていた。
「ユウマ君! 聞いてるの? あなた、今日はまだオナニーしてないでしょ?」
「あ、は、はい…」
学校でどうオナニーするというのか分からなかったが、ユウマは正直に答えた。
「じゃあ、いいわね。さあ、早くオナニーして」
ユウマはそう言われても、先ほどからの痛みで、ペニスは勃起するどころではなく、そんな気分にもなれなかった。 しかしここでアカネの気分を損ねる事だけは避けたかったので、なんとか縮こまったペニスを右手で擦ることだけはしてみせた。
「いいわ。その調子よ、ユウマ君」
しかしユウマのペニスは一向に膨張せず、いつまでも勃起しなかった。
「どうしたの? ユウマ君くらいの男の子なら、一日何回でも射精できるはずよ。早く勃起しなさい」
普段なら、確かにそうかもしれない。しかし今は、アカネに蹴られた金玉は痛むし、機嫌を損ねたくないという恐怖から、なかなか興奮するというわけにはいかず、焦るほど、逆に縮こまってしまった。
「しょうがないわね。じゃあ、これでどうかしら?」
そう言うと、アカネはおもむろに制服を脱ぎ始めた。 スカートに手をかけると、ホックをはずして、一気に足元に落としてしまう。先ほどヒロトにチラリと見せた、黒いレースの大人びた下着が、ユウマの目に飛び込んできた。
「あ、ユウマ君、そのままよ。そのままゴシゴシしていなさい」
思わず手を止めて見入ってしまったユウマに、アカネは注意した。 そして次に、長い髪をなびかせながら上着を脱ぐと、やはり黒いブラジャーに包まれた、いまにもこぼれ落ちそうな大きな乳房が顔を出した。
「どう、ユウマ君? 少しは興奮してきたかしら?」
アカネはさらにユウマに近づいて、両手を組んで前かがみになり、その豊満な胸を持ち上げてみせる。目の前に迫った、柔らかそうな白い乳房に、ユウマは鼻息を荒くした。まだペニスを擦るたびに金玉に痛みが響いたが、それでもなお、ユウマの右手はペニスを擦るのをやめなかった。 アカネの背後から、その様子を見ていたヒロトも同様である。 ヒロトの目には、官能的な黒い下着に包まれたアカネのキュッとしまった尻と、前かがみになったことで見える股間のなだらかな膨らみが飛び込んできた。ヒロトは金玉をおさえる手を自然とペニスに移動させ、すでに勃起していたペニスをゆっくりと擦り始めた。
「あ…」
思わず、声が出てしまった。 アカネはそれに気がついて、振り向く。
「あら。もしかして、ヒロト君も実験に協力してくれるのかしら。フフフ。ありがたいわ。こっちに来なさい」
アカネが言うと、ユウマを取り囲んでいた女子たちの半分が、ヒロトの元に走り、ヒロトをひきずって、ユウマの隣に立たせた。
「でも、二人が同時にイクとは限らないわね。特にヒロト君は、早そうだわ。そうだ。特別に、私がお手伝いしてあげましょうか」
アカネはそう言うと、勃起したペニスを晒して全裸で並び立つ男の子たちの間に座り、両手で二人のペニスを掴んだ。
「ふわっ!」
「はうっ!」
二人は思わぬ快感に、声を上げる。
「私なら、二人がイクのを調節しながらできるわね。さあ、二人とも、遠慮しないで」
言われなくても、ヒロトとユウマには、すでに思考能力はなくなっていた。 ただ、なめらかに動くアカネの指先にすべてを委ねて、快感に喘ぐことしかできない。 アカネの指づかいは見事で、ヒロトとユウマの感じるポイントを正確に見切り、二人の快感のレベルを冷静に観察しながら、同時に射精するように調整してペニスを擦りあげていった。
「さあ。そろそろかしら?」
あっという間に、二人のペニスは射精寸前になってしまった。 ここにきて、確かに二人の睾丸は、袋の中でゆっくりと上方に動き始めている。
「あ…あ!! 出ちゃう!」
「い、いく! いきます!!」
二人は同時に、絶頂を迎えようとしていた。 アカネはほほ笑んで、二人のペニスから手を離すと、腕を目いっぱい下ろし、次の瞬間、二人の金玉に真下から拳を叩き込んだ。
「ああ!!」
「ううっ!!」
二人は呻いたが、同時に勢いよく射精してしまった。 かつてないほどの快感がペニスを包んだが、同時に金玉からは、また鋭い痛みが押し寄せてきて、二人はひざをついて倒れてしまった。
「あ、ああ!!」
ひざをついて前かがみになったヒロトのペニスからは、さらに大量の精液が溢れだしていた。痛みと快感が同時にヒロトを襲い、ヒロトはもう、何も考えられなくなった。
「あら。これは面白い現象ね。金玉がびっくりしちゃったのかしら?」
アカネは冷静な態度で、うずくまって射精するヒロトを観察した。
「ユウマ君も、いつもよりたくさん出たんじゃないの? そうよね?」
「は、はい…」
アカネは満足そうにうなずいて、服を着始めた。
「いいデータが取れたわ。二人とも、ありがとう。二人の男の友情にも、感動してしまったしね」
ヒロトとユウマは、快感と苦痛と入り混じった感覚の中で、ぼんやりとアカネの言葉を聞いていた。
「私、あなたたちのことが気に入ったわ。これからは、私の友人を名乗ることを許可します。私の事は、名前で呼んでいただいて、かまわないわよ」
アカネは堂々と、そう言い放った。
「これからも友人として、どんどん実験に協力してもらいますから、そのつもりでいてね」
ヒロトとユウマは、ぼんやりとうなずいた。
「じゃあね。もう遅いから、早く帰るのよ。さようなら」
「さようなら…」
「さようなら」
アカネと女子たちは、うずくまる全裸の男の子たちを置いて、屋上を出ていってしまった。 残されたヒロトとユウマは、しばらくうずくまったまま、何の言葉も交わさなかった。
終わり。
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