二人が入ったのは、もちろん女子トイレである。 普段から女装してアルバイトをしているツバサは、女性用トイレに入ったことがないわけではなかったが、女子校の中の女子トイレとなると、さすがに少し緊張した。 しかし、そんなことに躊躇していられないくらい、彼の痛みは限界に達していた。 トイレの中に誰もいないと見ると、よろけながら個室に入り、そこでようやく腰を曲げて股間をおさえることができたのである。
「あぁ…ん…」
安心したのか、思わず声が漏れた。 ワンピースの上から彼が大事そうに両手で包み込んだその男の象徴は、まだリオに指で弾かれた痛みがジンジンと残っている。 触りたくても触れなかった、そのか弱い大切な二つのタマを、ツバサは愛でるように指先で揉んでやった。 すると、
トントントン
と、リオがツバサの腰のあたりを叩き始めた。 気がつけば、狭い個室の中にリオも入り込んでいて、彼女はツバサが自らの睾丸を守るように手で包みこみ、痛みに耐えるさまを一部始終見ていたのである。
「こうすると、よくなるんでしょ?」
小さく笑いながら、ツバサの腰のあたりを、拳で叩いている。 痛みの原因を作り出したのは、そもそもリオだったのだが、それでもツバサは腰を叩かれることで痛みがわずかでも散っていくような気がして、何も言うことができなかった。
「あ…ああ…」
思わず喘ぎ声のようなものが漏れてしまう。 目をつぶって、眉を少し寄せたその表情を、リオは注意深く観察していた。
「大丈夫? しばらくは痛いんでしょ? ホント、大変だよね、男って」
リオの手はやがて、ツバサの腰をやさしくさすり始めた。
「どんな風に痛いんだろう。アタシにも分かるかな? 叩かれた時、どうだった? 説明できる?」
「あ…はい…。あの…最初にグンってした痛みがあって、その後から、ジワジワってくる感じで…」
「ふーん。叩かれた時が一番痛いの?」
「いや…その…。叩かれた時も痛いですけど…その後からジワジワってくる方が、キツくて…。お腹が痛くなるっていうか、腰が抜けるみたいな…。変な感じになります…」
「へー。お腹が痛くなるんだ? タマを叩かれたのに? じゃあ、その時はもう、タマは痛くないの?」
話しながら、リオの手は徐々に下がっていき、ツバサの腰から尻へ。そして、いつの間にか短いスカートの裾をたくし上げ、その中へと入っていった。
「あ…いや…。タマも痛いです…。痛いけど、やっぱりお腹全体が痛いっていうか…。どこが一番痛いとかは、もう…」
「ふーん…」
話を聞いているのかどうか。リオはツバサのスカートの中に手を入れると、女物のパンティー一枚に包まれた下腹部をまさぐった。
「あ! …ん!」
ツバサはたまらず、またしても喘ぐような声を上げてしまった。
「ちょっと。静かにして。誰かに聞こえちゃうでしょ」
耳元で囁くと、慌てて口をギュッとつぐむ。 リオの手は、尻の方からツバサの股間をまさぐり、やがてその真ん中にある膨らみにたどり着いた。 女性用のパンティーの薄い滑らかな生地の向こうに、男の象徴である二つの丸い塊があることを、リオの右手は感じた。
「あ、ここね。ここが痛いんだ…。ふーん…」
最初は指先で、撫でるように。やがて掌全体で包み込むように、リオはツバサの睾丸を弄んだ。 先程叩かれた衝撃がまだ抜けず、重苦しい痛みを発し続けている睾丸は、持ち主が思っているよりも敏感で、リオの手が動くたびに、ツバサは声を上げそうになるのをこらえていた。、
「ねえ、ちょっとこっち向いてよ」
一度、膨らみから手を離すと、リオはそう言った。 男特有の痛みと快感を同時に味わっていたツバサは、半ば朦朧とした思考の中で、その命令に従う。
「ちょっとめくって見せて」
すでにほんのりと頬を染めているツバサの顔を見て、さらにそう命令した。 ツバサの手が、わずかなためらいの後、スカートの裾に伸びて、ゆっくりとそれをたくし上げていく。 薄いピンク色のかわいらしいパンティーが、顔を出した。 ウエスト部分にそって小さなフリルのついたそれは、本来なら女性のなだらかな股間をすっきりと美しく見せる効果のあるものだったろう。 しかし今、ツバサの股間にあるものは、不格好に膨らんだピンク色の塊だった。ほぼ完全に女の子に化けきったツバサの、最後に残された男のシンボルは、まるで自分の居場所を主張するかのように、薄い布地をもっこりと盛り上げている。
「プッ…。なに、コレ? なんか、プルプルしてない?」
リオが思わず笑ってしまうほど、ツバサのその部分は滑稽だった。 本来ならすっきりと平らになっていなければならないはずの股間がぷっくりと膨れ、しかもそれはツバサの体の震えに合わせて、細かく揺れているのである。
「こんなの付けてたら、歩きにくいでしょ? ポロって出ちゃいそうだもん、コレ」
そう言われても、ツバサは何も答えることができなかった。 ただ、眉を寄せて目をつぶり、唇を噛みしめながら恥辱に耐えている。
「女の子にはさあ、こんなの付いてないんだよ? さっきのカナだってそう。この学校にいる人みんな、こんなのぶら下げてないの。こんなモノ付けてるのは、ツバサちゃんだけだよ。なんか、面白いね」
言いながら、リオの手が再びツバサの股間に伸びた。 優しく、下から撫で上げるようにして、その膨らみを包み込む。
「でも、ツバサちゃんにとっては、これが大事なんでしょ? とってもとっても、大事なものなんだよね?」
以前、リオに金玉を握りしめられた記憶がよみがえり、ツバサは震えながらうなずいた。 しかしリオは、小動物のように震え、恐怖に歪んだツバサの顔を見ながら、なかば恍惚としたような表情を浮かべ始めた。
「そうだよね。大事だよね。これがないと、男の子じゃなくなっちゃうんだから。もしこれが潰れたりしたら、ツバサちゃんの人生、終わっちゃうんだよね」
リオの手がゆっくりと、大きく動き始めた。 ツバサの男としての最大の急所をその手の中に収めているという事実が、彼女に異様な興奮をもたらしている様子だった。 パンティーに包まれたツバサの金玉袋は、恐ろしくなめらかな手触りで、柔らかい弾力があり、握りしめて潰そうと思えば、いつでもできそうな気がした。 ツバサもそれを感じていたから、リオの手が激しく上下し始めても抵抗せず、声を上げることすら抑えていた。
「…男って、かわいそう。こんな小っちゃいもっこりを指で弾いたくらいで大騒ぎしちゃってさ。フフフ…。今度は撫でられたくらいで、感じちゃってるし。ホント、面白いよね」
リオの言葉が、徐々にツバサの耳に入らなくなってきた。 無防備な急所を女の子に握られているという、喉元にナイフを突きつけられているような緊張感が、ツバサの興奮を加速させているようだった。
「あ…!!」
あっというまにペニスが膨張し、小さなパンティーを突き破らんばかりに勃起してきた。 そしてリオの手がさらに激しく動き続けると、膨らみの先端から、うっすらと液体が滲みだしてきているようだった。
「んっ…! んん…」
トイレの個室とはいえ、声を上げることはまずいとツバサも理解していた。 目を固くつぶって、喉からこみ上げてくるものをぐっとこらえようとする。 しかし、リオの手は薄い布地の上から、容赦なく肉棒をしごき続ける。 やがて、ツバサの中で何かスイッチが入るような感覚があった。
「あっ! ああ…!」
もはや我慢の限界で、射精が近いことがリオの目にもハッキリと分かった。 その手の中で、ツバサの肉棒が限界まで硬度を上げている。
「イクの? ねえ、イキそうなの?」
ツバサは目を見開いて、必死にうなずいた。 女子校のトイレで射精などして、バレたらどんなことになるのか。想像もしたくないことだったが、かといって今、この快感を止めてほしいとも思わなかった。 リオはそんな葛藤を見抜いているかのように、薄く笑い続けていたが、やがて不意に、ペニスをしごくのを止めて、その下にある睾丸を再び握りしめた。
「はっ!!」
突然の違和感に、ツバサは目を丸くした。 射精寸前で止められたペニスは、精液の排出を懇願するかのようにビクビクと震えている。
「フフフ…。金玉袋っていうの、コレ? さっきよりキュッと締まってる。なんで?」
リオの言うとおり、ツバサの金玉袋は中の睾丸の形がありありと浮かぶくらい、引き締まっていた。 その金玉袋を、先程よりもかなり強い力で、リオの右手が掴んでいた。
「あっ…! な…んで…?」
「ん? もしかして、イキたかった? ダメだよ、ツバサちゃん。トイレでイッたりなんかしちゃ。我慢、我慢」
「そ、そんな…。あっ!」
睾丸を握られながらも、ツバサは心底悲しそうな、悔しそうな目でリオを見つめた。その股間の肉棒は、今なお固く勃起したままで、容易に収まりそうな気配を見せない。 一旦性欲が高まってしまえば、後先のことを考えず、とにかく射精までこぎつけたい。それが男の本能であるとリオは思っていたし、ツバサも結局、そんな動物的な男の衝動に負けてしまうのだと理解した。
「ふーん。まあ、どうしてもって言うんなら、イカせてあげてもいいけど…。ツバサちゃんは、イキたいの?」
リオの中には、男はどう足掻いても性欲には勝てないものだという確信があり、それが証明されたような気がして、満足しているようだった。 しかしツバサはそんなリオの嘲りも知らず、ほとんど反射的にうなずいた。
「は、はい…! イキたいです!」
その返事を聞いて、リオの目が妖しく光った。
「そっかあ。じゃあ、こうやって、搾り出してあげる。ギューッ!」
「え…。ギャアッ!…ん…むぅ…!!」
リオの右手が、ツバサの睾丸を強く握りしめた。 ツバサが思わず叫びそうになるのを、リオは左手で口を塞いで止めた。
「ぐ…んん…!!」
口をすぼめて、シーッと沈黙を促す。その悪戯っぽい笑顔に、ツバサは恐怖を覚えた。
「こうやってさ。タマとタマを擦り合わせれば、搾り出せるんじゃない? ゴリゴリゴリってね。この中に、精子が詰まってるんでしょ? ツバサちゃんの、大事な遺伝子がさ」
言葉通りに、リオの手はツバサの二つの睾丸を擦り合わせて、締め上げていた。 もちろん、そんなことで射精が促されるはずもない。 つい先程まで快感の絶頂にあったツバサの性器は、今度は一転して恐ろしい痛みと苦しみの信号を発し始めていた。
「あれえ? なかなか出てこないね。もっと強くしないとダメかな。それー!」
「んー!! ん…!!」
ツバサの口をふさぐリオの手に、ふと暖かいものがこぼれ落ちた。 見ると、ツバサの目には本人も気づかぬうちに大粒の涙が溜まり、それがリオの手に流れ落ちてしまったようだった。 手を離すと、水の中から上がったかのように、大きく口を開けて呼吸した。
「はっ! はあっはあっ…!」
細い眉を寄せ、大きな目に一杯の涙を溜めながら、股間から発せられるどうしようもない痛みに耐え続けている。 そんなツバサの表情を見て、リオの中でも何かスイッチが入ってしまったようだった。 突然、股間を握りしめていた手を離すと、その唇に噛みつくようにして、唇を重ね合わせた。
「んっ! リ、リオ…さん…!?」
リオは答えようともしなかった。 両手でツバサの顔を掴み、むさぼるようにしてツバサの唇に吸い付いてくる。 やがてリオの舌が絡みつくようにして口の中に入ってくると、ツバサは頭が真っ白になってしまうかのような快感を覚えた。
「…あ…ああ…!」
リオは自ら腰をツバサの股間に押し付けてきた。波打つようにくねらせると、下腹部に、ツバサの肉棒が再び膨張していることが伝わってきた。 睾丸を強く握られて縮んでしまっていたそれは、あっという間にまた絶頂を迎えようとしているようだった。 それを感じたとき、リオの目が妖しく笑った。
「それ!」
不意に唇を離すと、恍惚としたツバサの瞳を見つめながら、かつてないほどの力で、股間に膝を叩きつけた。
ゴスッ!
「!! あっ…!!」
カクン、と、一瞬で両ひざから力が抜けて、ツバサはふたを閉めた便器の上に座り込んだ。
「うあっ…!! ああ…!!」
睾丸から絶望的な痛みの信号が発せられ、そのすぐ真上にあるペニスからは、溜まりに溜まった精液が尿道をほとばしる快感が湧き上がってくる。 パンティー越しでもはっきりとわかるほど勢いよく、ツバサは射精してしまった。
「あーあ。イっちゃった」
「ハア…ハア…!」
圧倒的な快感が過ぎ去ると、次に待っているのは、重苦しい痛みだった。 内臓を押しつぶすような痛みに襲われながら、それでもツバサはその中にわずかに残る快感の余韻を噛みしめていた。
「パンティー、ビショビショになっちゃったじゃん。どうすんの、それ?」
「あ…はあ…」
ツバサのペニスはすでに元の大きさに戻っていたが、それを包む小さなパンティーは、大量の精液でぐっしょりと濡れてしまっていた。
「とりあえず、脱げば? すごい匂うから」
リオの言うとおり、トイレの狭い個室内には、ツバサの精液の匂いが充満していた。 このまま誰かがトイレに入ってくれば、その異常さに気づかれてしまうかもしれなかった。 ツバサは言われたとおり、精液でベトベトになったパンティーを脱ごうとしたが、腰に力が入らず、立ち上がることもできなかった。
「フフ…。しょうがないなあ」
便器の上から動くことのできないツバサのために、リオはしゃがみこんで、パンティーを脱がせてやった。
「うわー。なんか、ネバネバしてるー。気持ち悪いなあ、コレ」
思春期のツバサの精液は本人も驚くほどの濃度で、またその量も多かった。 リオは脱がせたパンティーを指でつまんで、個室のすみに置いてあった小さなゴミ箱に捨てた。 蓋つきのゴミ箱だから、とりあえず匂いは目立たなくなるだろう。 しかしこれで、自分の下半身を守るものは何もなくなってしまう。そんな不安に駆られながらも、ツバサはぼんやりと眺めることしかできなかった。
「ま、後で見つかるかもしれないけど、大丈夫でしょ。あ、まだついてるね」
まだうっすらとした陰毛しかまとっていないツバサの控えめなペニス。 女の子がふざけて言うような、ポークビッツと言って差し支えないようなその先端に、白い塊がこびりついていた。 リオはトイレットペーパーをちぎると、それを無造作に拭いてやろうとする。
「あ…! ちょ…!」
射精したてのペニスの先端は、きわめて敏感になっている。 くすぐったさと紙一重のその快感に、ツバサは腰をくねらせた。
「ちょっと。変な声出さないの。…とれないなあ。…ちょっと濡らしてみようか?」
リオは悪戯っぽく笑うと、まだ射精の火照りが残るその小さなペニスを、いきなり口に含んでしまった。
「あっ! はわぁっ!!」
初めて感じる快感が、ツバサの下半身をとろけさせた。 思わず声を上げると、リオが上目づかいでそれを制した。
「ん…んん…」
自分で自分の口をおさえないと、ツバサにはとても耐えられなかった。
リオは口の中で、アイスキャンディーのようにツバサのペニスを舐め上げる。 つい先ほど絶頂をむかえたばかりのペニスが、あっという間に堅さを取り戻していった。 それに合わせるかのように、リオはストローを吸うように口をすぼめて、口を上下に動かし始めた。 チュパッチュパッと、いやらしい音が、シンと静まり返ったトイレの中に響いていた。
「んん…! あの…もう…!」
ものの数十秒で、ツバサは再び絶頂をむかえようとしていた。 ペニスから精液を吸い取られそうな快感の中で、必死にリオの肩を掴む。 その顔を見て、リオはさらに上下運動を激しくした。
「あ…! は…!」
あと少しいうところで、リオは突然、口を開けた。
「んぱっ! またイクつもり? アタシはただ、キレイにしてあげてるだけなんだけど?」
「あ…は、はい…。ごめんなさい…」
今日、二度目の寸止めに、ツバサは半べそをかいてしまった。 もう、何が何だか分からなくなっていた。 大きな目に涙を溜めて謝るその顔を見て、リオは獣のように荒い息をし始めた。
「ねえ、アタシとエッチしたい?」
ツバサの襟を掴みながら、そう尋ねた。 リオの瞳に、何かが燃えるような情熱が感じられた。 突然、人が変わったかのようなその顔に、ツバサは言葉が出なかった。
「アタシの中に入れたいかって聞いてんの。中に入れて、イキたいんでしょ?」
ツバサは反射的に、首を縦に振った。 それを見て、リオは口をゆがめて笑った。
「そう。アタシもアンタのを入れたい。このちっちゃいチンポを咥えて、アンタをアタシのものにしたい! アンタはアタシのものでしょ? アタシの可愛いお人形さんでしょ?」
ツバサは無言で、何度もうなずいた。 すぐさま、リオの手が金玉に伸びた。 もう片方の手で、ツバサの口を塞ぐ。
「んー!!」
これまで以上の握力で、リオはツバサの睾丸を二つとも握り締めた。 ツバサは今度こそ本当に潰されるかと思い、かっと目を見開いた。 リオは低い声で、囁いた。
「今から五分以内に、校門まで来なさい。帰ったら、もっとタマを痛めつけて、もっと気持ちよくしてあげる」
ブルン、と名残惜しむように金玉袋から手を離すと、ツバサの体からガクっと力が抜けた。
「イヤなら来なくてもいいよ。アンタが決めて。五分過ぎたら、アタシは帰るから」
リオは立ち上がり、男の最大の苦しみに呻くツバサを見下ろし、ドアを開けて出ていった。 ツバサは今日だけで何度も痛めつけられ、何度も快感を味わわされた自分の最大の急所を両手で押さえながら、小さく肩を震わせていた。 やがて生まれたての小鹿のように、膝をガクガクと揺らしながら立ち上がろうとする。
「あっ…!」
睾丸から沸き上がる痛みによろめくと、まだ半勃ち状態のペニスの先端がワンピースの布地にこすれて、思わず声を上げそうになった。
苦しいのか気持ちいいのか、もはやツバサ自身にも、どちらか分からなくなってしまっていた。 ただ今は、立ち上がって、リオの待つ校門に向かわなければならない。 その後に何が待っているのか。ただ気持ちがいいだけのセックスができるとは到底思えなかったが、ツバサはすでに考えることを放棄していた。
下半身から広がり、全身の力を奪うような痛みに耐えながら、よろよろと歩いていると、不意に先ほどのリオの舌使いを思い出し、勃起しそうになるのをこらえる。 スカートの布一枚下で、女子校には似つかわしくない、無様な男性器がぶらぶらと揺れていた。 少し前かがみになりながら、手に持ったポーチで股間を隠しながらトイレを出て、一歩、また一歩と歩いていくと、ようやく校門のところに、リオの姿が見えた。
リオは壁に背を預けて、腕組みしながら、ツバサを見ている。 母親を求める歩き始めたばかりの赤ん坊のように、ツバサはたどたどしい足取りで、ようやくリオのもとにたどり着いた。
「ハァ…ハァ…」
疲れからか興奮からなのか、荒い息遣いで、答えを求めるようにリオを見上げる。 飼い犬がやっと戻ってきたと言わんばかりに、リオはニヤリと笑った。 スッと右手を伸ばすと、ツバサはその手を取ろうとするが、予想に反して、リオの手はツバサの短いスカートの中にもぐりこんだ。
パチン、とその中にある男の袋を、指先で軽くはじいた。
「あうっ!」
思わずツバサは、声を上げる。 ジーンとした痛みが、またしても下半身に広がっていく。
「おかえり」
リオは苦しそうなツバサの顔を見て、恍惚とした表情を浮かべていた。
「可愛がってあげるからね。ツバサちゃん」
リオはツバサの肩をぎゅっと抱きしめた。 二人の関係は、まだ始まったばかりだった。
終わり。
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