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男の絶対的な急所、金玉。それを責める女性たちのお話。


タカヒコは開いた口が塞がらなかった。
まさか思春期の高校生である彼女たちが、同年代の男子たちを相手に裸をさらすとは、思ってもみなかった。
そして彼らの目の前には、4人分、計8個のオッパイがゆらゆらと揺れている。
こんな状況は、アダルトビデオでも見たことがなかった。

「それで? 相手はツカサなのかな?」

突然訪れた幸運を理解できないでいる男子たちをよそに、マリナは冷静だった。

「あ…いや、できるわけないだろ、そんな…」

まだ顔をあげることすらできないツカサに試合ができるはずもなかった。

「ツカサの不戦敗ってこと?」

「まあ…そうだな…。おい、休ませてやれ!」

タカヒコが指示すると、後輩の男子部員たちがツカサを抱えて連れて行った。
まだ口もきけないほどの苦しみが、彼の全身に残っているようだった。

「じゃあ、次はタカヒコの番か。早く脱いでね」

「え?」

タカヒコは今、気がついたようだったが、マリナの言うとおりだった。
ツカサが負ければ、男子は残された一枚のパンツを脱がなければならない。
それができなければ、男子チームの負けということになる。

「早くしてよ。あー、先月は、恥ずかしくて脱げなかったんだっけ? 男のくせに、だらしないよねー」

マリナはピンク色の乳首を隠すわけでもなく、堂々としていた。
もともと男子が着ているものが一枚少ないことは、勝ち抜き戦を始めた後に分かったのだが、かといってそれを言い立てるのも男らしくないと思っていた。
そして女の子が先に下着を脱いだこの状況で、脱がないという選択をすることがどれほどカッコ悪いことか、男子全員が即座に理解していた。

「分かったよ! 脱げばいいんだろ!」

タカヒコは部長としてのプライドにかけて、パンツを脱ぎ捨てた。
豊かな陰毛に覆われたその下腹部があらわになる。

「キャーッ!?」

これにはさすがに、女子部員たちから悲鳴のような声が上がった。
男の性器を見たことなどなかった女子がほとんどだったから、当然だろう。
いまだに金玉の痛みに苦しむツカサ達はとりあえず脱ぐことは免れたが、道場の中央で、全裸の男が上半身裸の女の子と向かい合う、異様な光景となった。

「じゃあ、試合続行ってことね。タカヒコ、アンタがやるなら、審判はユラでいい?」

「あ、ああ。頼む」

全裸で女子たちの前に立つことに気負ってしまい、タカヒコはそれがマリナの作戦の一つだということに気がつかなかった。

「ところでさ、私が負けたら、女子はやっぱり最後の一枚も脱がなきゃいけないのかな?」

マリナは不意に尋ねた。
野球拳のルールに従えば、負けた数だけ衣服を脱がなければならない。
先月の勝ち抜き戦までは、最終戦まで来ることなく男子がギブアップしていたため、そこまでする必要がなかったのだ。

「え? そりゃあまあ、そうかな?」

タカヒコは逆にマリナに尋ねるようにしてうなずいた。
さすがに女子のパンティーまで脱がせるのはまずくないかという心配と、男としてはもちろん脱がせたいという気持ちが葛藤している。

「こっちは別にいいよ。じゃあ、そういうことにしようか。ね、みんな?」

拍子抜けするほどあっさりと、マリナはその条件をのんでしまった。
他の女子たちに確認すると、マリナの勝利を確信しているのか、皆、うなずいている。

「い、いいのか…?」

タカヒコを始めとして、男子たちにとってはこのサプライズはこの上なくうれしいものだった。
不純なものが混じれば混じるほど、男は本来の力を発揮できないなどということは、まったく頭にないようだった。

「いいよ。それじゃ、始めようか」

マリナとタカヒコが道場の中央に立ち、その間にユラが審判として立った。
高校生とは思えない巨乳を丸出しにした女の子二人に囲まれたという事実を、タカヒコはここで初めて気がついた。

「あ、え? ちょっと、これは…」

「最終戦、始め!」

タカヒコが意見する前に、ユラが開始の合図をした。
彼女が動くたびに、その大きな胸がタカヒコの目の前で波打っている。

「部長! 落ち着いてください!」

「マリナ! 絶対負けないでね!」

後輩たちからの声で、タカヒコは試合が始まったことに気がつくことできた。
いつものように、腰を落として、軽くフットワークをする。
いつもと違うのは、彼が体を揺らすたびに、その脚の間でブルンブルンとペニスが揺れていることだった。
さすがに下半身を丸出しで空手の練習をしたことはなかったため、これにはタカヒコ自身も戸惑っていた。

「ちょっと…! なに、アレ?」

「すっごい揺れるんだね。邪魔そー」

「テーピングでくっつけといた方がいいんじゃない?」

試合を見守る女子部員たちから、失笑が漏れた。
タカヒコや男子たちは何か言い返したかったが、それもかなわないくらい、自分たちでも無様な姿だと気がついていた。
ブラジャーを取ったマリナの胸も大きく揺れてはいるが、それは決して不思議ではない。
女性の胸は服の上からでも形が見えているため、裸になれば揺れるだろうと予想できるからかもしれない。
しかし男の股間は、こんなに揺れて邪魔なものかと、持ち主のタカヒコでさえ思った。
激しく動けば、バチンバチンと下腹や太ももに当たる。
ちょうど馬のしっぽが揺れるようなもので、その姿は見るからに滑稽だった。

「うーん…なんかさあ、集中できないね。どうしても目が行っちゃうんだけど、ソレ」

と、マリナは半分笑いながら、タカヒコの股間に目を落とした。
それなりの太さを持ったタカヒコのペニスは、まるで別な生き物のように彼の股間で揺れている。
しかも…

(ヤ、ヤバイ…!)

ただでさえ、目の前には巨乳の女子校生二人の生オッパイがあり、外野の女子たちから指摘され、またマリナの視線も意識してしまった時、タカヒコの股間は反応をおさえきれなくなってしまった。

「あれ? なんか、おっきくなってない?」

言葉に出されると、さらにまずい。
今まで懸命に抑えてきた反動なのか、タカヒコのペニスはあっという間に膨張して、高々と天井に向かって伸びてしまった。

「きゃー! ヘンタイ!」

「部長、最悪!」

女子たちはいっせいにタカヒコの勃起を非難した。
男から見れば、この状況で勃起しない方がおかしいと言いたかったが、口に出すことはできなかった。

「わー! さすが部長。すごいすごい。アハハ」

審判役のユラも、面白そうに眺めている。
タカヒコは何も言うことができず、顔を真っ赤にしてこの恥辱に耐えていた。
ここまでがマリナと女子たちの作戦通りだと思う間もなかった。

「もー。こんなヘンタイと試合しなきゃいけないなんて、イヤだなあ。でもまあ、ちょっとは動きやすくなったんじゃない?」

「う、うるさい!」

タカヒコはもう、開き直るしかなかった。
それでどうなるものでもないのだが、邪念を振り払うかのように、拳を繰り出した。
その拳はさすがに素早いものだったが、女子部長のマリナの実力も当然確かなもので、続けて何発か繰り出した攻撃は、なんなく避けられてしまう。

「く…!」

タカヒコは焦った。
やはり足を動かすたびに、股間にぶら下げているものが激しく動くのが気になってしまう。
しかも彼にとっても初めての経験だったが、金的攻撃が認められている試合で股間に何も身につけていないというのは相当心細く、マリナの金的蹴りを警戒して、あと一歩が踏み込めなかった。
そんなタカヒコの焦りと不安を読み取っているのか、マリナは不敵に笑った。

「まあまあ、そんなに焦らなくてもいいじゃん。試合が長引いた方が、じっくり見れるんだし。他の皆も、そう思ってるよ?」

女子のオッパイを生で見られるという状況を、他の男子部員たちは楽しんでいるぞということだった。
言われて、タカヒコがチラリと背後を見ると、金的を蹴られたツカサ達をのぞいて、勝ち抜き戦に参加していない男子部員たちのほとんどが、女子たちの胸を注視している様子だった。
その目が試合を見ている時のものでない、オスの目になっていることは、同じ男であるタカヒコには分かる。
おそらく彼らの道着のズボンの下では、タカヒコと同じように勃起しているものが少なくないだろう。

「そういうわけで…」

向き直ると、タカヒコの隙をついたのか、マリナが目の前に迫っていた。

「もっと近くで見てみれば?」

マリナは両腕を寄せて、胸の谷間を圧縮してみせた。
一旦はかまえたタカヒコだったが、目の前でそんなポーズを取られれば、当然、そちらに目が行ってしまう。
大切な試合の最中でも、一瞬で性的なスイッチが入ってしまう男の本能だった。
そもそもオスが闘争をするのは、繁殖のためのメスを奪い合うためである。
メスと交尾をするために、オス同士は戦い、強さを示す。
目の前で交尾を求めてくるメスを叩きのめすのは、まったくオスの理にかなった行動ではなかった。

「ほら。拳でちょんってしてみなよ?」

学年でも美人な部類に入るマリナにそう言われると、タカヒコはほとんど無意識に、自分の拳を彼女の胸に当てようとした。
そうすれば、どれほど柔らかい感触が待っているのか。
そんなことしか考えられなくなっていた。

「えいっ!」

タカヒコの拳がゆっくりと動き出した時、マリナはいきなり彼の肩を掴んで、その股間に膝を振り上げた。

「うわっ!」

一撃で致命傷になる、サソリの毒針のようなその膝蹴りを、ギリギリ掌で受け止められたのは、タカヒコ本人にとっても意外な奇跡だった。
ただ、マリナの脚は思い切り振り上げられており、タカヒコの掌ごと股間に押し込まれた。

「うぐっ…!!」

もし手で防がなかったら、どんな惨劇が待っていたのか。
それでもタカヒコの股間には、すぐに重苦しい痛みが押し寄せてきた。

「あ! ちょっと待って!」

タカヒコがしゃがみこんだのを見て、審判役のユラが二人を引き離した。

「あー、もう! 惜しいなあ! もうちょっとだったのに」

マリナは不満そうに離れた。

「金的に入ったね? 立てる?」

ユラが覗き込むと、タカヒコは苦痛に顔をゆがめていた。
直撃はしなかったものの、膝蹴りの質量は前蹴りよりもずっと大きく、衝撃が股間に響いてしまったようだった。

「続けられる?」

「あ、ああ…。まあ…」

タカヒコが顔を上げると、そこには乳牛の乳のようにぶら下がったユラの巨乳があった。
ユラ本人も上半身裸だということを忘れてしまっているようで、ちょっと手を伸ばせば届きそうなほどの位置に、ピンととがった乳首がある。
一瞬、股間の痛みも忘れてしまうほどの衝撃だった。

「やるんだね?」

「え? あ、ああ…。うん…」

ユラは一応、マリナの方を見た。
マリナはしょうがない、という風にうなずく。
腰に手を当てて、少し前かがみになりながら、タカヒコは立ち上がった。

「あ…ちょっと、いいかな?」

タカヒコは股間に手を当て、その具合を確かめると、その場で小さくジャンプし始めた。
腰に手を当てたりしながら、上がってしまった金玉を降ろしているようなその動作は、普段の試合でも金的に入ってしまった時によくやっているものだったため、あまり考えずにしてしまった。
しかし今の彼は、全裸なのである。

「へー。今、タマが上がってるわけ? どれどれ?」

男の睾丸が上がった状態を確かめたくて、ユラがタカヒコの背後に回る。
彼女の見た限り、両足の間にぶら下がっている金玉袋には、何も変化がないようだった。

「あ、いや…。そういうわけじゃ…」

タカヒコは今、気がついたかのように、両手で金玉を隠す。

「なんか、ここにタマタマが上がって、入っちゃうんでしょ? それを出さなきゃいけないんだ。狭いところからね。たいへーん」

マリナが、自分の股間の鼠径部を指さして、笑った。
薄い水色のパンティーに包まれた彼女の股間はなだらかな曲面を描いていて、もちろんそこに金玉やペニスなどはついていない。
そんな余計なものをぶら下げているだけでも不思議なのに、袋に入った金玉が蹴られて体の中に入ってしまうという現象は、彼女にとってまったく想像もできないことだった。

「も、もういいよ。大丈夫だ」

男にとって恥ずかしい作業を女の子たちの前で不用意にしてしまったことを、タカヒコは後悔した。

「もういいの? ちゃんとタマタマ降りた? 降りてこないと、蹴れないからさ」

「マリナ、もう金的は禁止だよ。一回だけだから」

「あ、そっかそっか」

マリナはおどけて笑った。
確かに彼女はもう金的攻撃ができなくなってしまったが、タカヒコの様子を見る限り、もう負けることはないだろうという余裕があった。

「部長! しっかり!」

「行けますよ!」

男子部員たちが声援を送る。
タカヒコは深呼吸して、再びかまえをとったが、やはりその下半身にはズンとお重苦しい痛みが残っていた。
もう先ほどまでのような動きができないことは、彼自身にもよく分かっていた。
マリナはその様子をじっと眺めていたが、あることに気がついた。
タカヒコの股間で、先ほどまで天を突くようにそびえていたモノが、今はしぼんでしまっている。
金玉の痛みのせいなのか、女の子のマリナにとってはそれが不思議で面白かったが、やがてあるアイデアがひらめいた。

「無理しちゃって。そんなに女子の裸が見たいわけ?」

挑発する言葉をかけながら、マリナは近づいてきた。

「そ、そんな…!」

「えいっ!」

焦るタカヒコの脚に、マリナの下段蹴りがささる。
それほど強くはない蹴りだったが、股間に衝撃を響かせるには十分だった。

「う…ぐ…!」

脚を蹴られたのに、そこよりも下腹部のダメージの方が重傷だった。
タカヒコの動きが止まると、それを予想していたマリナは、素早く彼の懐に入ってきた。
そしてその手が伸びた先は、なんとタカヒコの股間だった。

「うっ!?」

予想に反して、マリナの右手は痛めたタカヒコの睾丸ではなく、ペニスを掴んだ。

「ちょっ…!? 待ってくれ! そこは…!」

ぎゅうっと、何の遠慮もなしに、マリナはペニスを握りしめる。
その手首を掴んだが、引きはがすことはできなかった。

「は、反則だろ! 金的は一回だけのはずだ!」

タカヒコはユラに必死に訴えかける。

「えー。これって、金的じゃないじゃん。チンチン握ってるだけでしょ? 金的はタマタマのことだから、これは金的じゃないでーす」

おどけるように、しかし小悪魔のようにマリナは言った。

「そんな…!」

タカヒコは懇願するように審判役のユラを見た。
ユラはちょっと考えていたが、やがてにっこりと笑った。

「うん。オッケー! 金的じゃないね」

タカヒコは開いた口が塞がらなかった。
そしてマリナはタカヒコのペニスを思い切り引っ張る。

「痛って!」

「ゴメンねー。なんかブラブラしてるから、掴んでみたくなっちゃって。掴みやすいところにあるじゃん、コレ」

マリナがペニスを握りしめたまま左右に引っ張ると、タカヒコの体もそれにつられて動いた。
睾丸の痛みとはまた違う、ペニスを引きちぎられるような恐怖があった。

「こ、こんなの…空手じゃないだろ!」

もはやタカヒコは、言葉で抵抗することしかできなかった。

「あー、そっかぁ。じゃあさ、そっちも掴んでもいいよ。どこか掴みやすいところをさ。例えば、胸とか?」

「え?」

先ほどから、マリナの胸はタカヒコの目の前で揺れている。
タカヒコの目線が自分の胸に降りてきたと悟ると、マリナはペニスを握る手を少し緩めてやった。

「いいよ?」

白い乳房を見つめながら、葛藤している様子のタカヒコに、マリナは上目づかいで声をかけてやった。
彼女の手の中で、ペニスが急速に張りを取り戻しているのが分かったので、少しずつ、マッサージするような握り方をしてやると、あっという間にペニスは堅くなってしまった。

「え…あ…ちょ…!」

タカヒコもさすがにこの状況の行く末が想像できたようで、まずいと思い、マリナの胸を掴みかけた両手を下げた。

「えー? どうしたの? 掴んでいいんだよ。どうぞ。アタシも掴むからさ」

言いながら、マリナは堅くなったタカヒコのペニスをしごき始めた。
タカヒコは童貞で、もちろん女の子にペニスを触ってもらったことなどなかったため、今まで考えもしなかった射精感が、急速に彼の下半身に近づいてくるのが分かった。

「ま、待って! ヤバイ! ヤバイから!」

「ヤバイって? 何がヤバイの?」

対してマリナは、どのくらい性経験があるのかは本人しか知らないが、手慣れた様子で、タカヒコのペニスをしごき続けた。

「や、やめてくれ! 頼む! ヤバイから!」

部員たちが見ている前で射精するなど、金的を蹴られることの何倍も恥ずかしいことだった。
マリナの手を掴んでやめさせたかったが、どうしても手に力が入らないし、下手に彼女の体に触れれば、その柔らかさや体温がさらに自分を興奮させることになると思った。

「うーん。なにがヤバイかわかんないけど。そんなにヤバイなら、ギブアップすれば?」

マリナの狙いはこれだったようで、にっこりと笑いながらタカヒコに言った。
そのかわいらしい笑顔でさえ、今のタカヒコには危険である。

「あ…いや…それは…!」

「そうだよねー。じゃあ、試合続行で」

マリナの手がさらに激しく動こうとするのを感じて、タカヒコは声を上げた。

「ギ、ギブアップ! ギブアップするよ!」

彼の股間は、もう限界に達していた。

「勝負あり! マリナの勝ち」

ユラの手が上がり、女子チームの勝利が決まった。
異様な試合の様子を、多少の好奇心と共にじっと見ていた女子部員たちは、歓声を上げた。

「やったー!」

「先輩、さすが!」

対照的に男子部員たちは、静まり返っている。
部長であるタカヒコを責めるつもりは毛頭なかったが、色々な意味で、ここまで女子たちに圧倒されるとは思ってもいなかった。



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