2ntブログ
男の絶対的な急所、金玉。それを責める女性たちのお話。



「タカヒコ、今月もやる? やるんだったら、今日あたりがいいと思うけど」

「当たり前だ! やるぞ!」

とある高校の空手部の女子部長、マリナの問いかけに、男子部長のタカヒコは待ってましたとばかりに答えた。

「オッケー。じゃあ、練習が終わってからね」

マリナも予想通りという顔をして、ニヤッと笑った。
この空手部は男女が同じ武道場内で練習をしている。
毎日部活動をしていれば、当然、掃除や道具の手入れなどの雑務が出てくる。
誰もやりたがらないその雑務を男子と女子で押し付け合い、ついに勝負して決めようということになったのが、3か月ほど前のことだった。
勝負の内容は、もちろん空手の組手。
しかしそのルールは、彼らが日常、行っているものとは少し違っていた。

「今日のウチのメンバーは、先鋒がソウタロウ、中堅ミキオ、副将ツカサ、大将が俺だ」

「そっか。こっちは先月と同じでいいかな。サキ、アヤカ、ユラ、あとアタシ」

空手部には男女それぞれ10人ほどの部員がいるが、その中から4人選んで、勝ち抜き戦を行う。
相手側の4人を全員倒せば勝利という形だった。
ルールは顔面攻撃無しのフルコンタクトで、防具はつけない。
怪我をすることがないように、それなりに実力を持った部員を選ぶようにしていた。

「よし! それでは、始め!」

最初の試合は、一年生のソウタロウとサキだった。
男子部長のタカヒコが審判役も兼ねる。公平を期すために、女子部長のマリナも試合を注視するつもりだった。

「ソウタロウ! 落ち着いていけ!」

「サキ! 頑張って!」

試合をする4人以外にも、男女の部員たちが声援を送る。
この方法で毎月の掃除当番を決めるようになってから3か月ほどが経つが、いつの間にか空手部内での人気行事のようになっていた。

「えぇいっ!」

二人は軽いフットワークでしばらく相手の出方をうかがっていたが、先制したのはサキだった。
大胆に踏み込んで、正拳突きをソウタロウの胸に打ち込む。
しかしソウタロウは、これを冷静に見切って、バックステップでかわした。

「いいぞ! ソウタロウ!」

「カウンター、気をつけて!」

ソウタロウは一年生だったが、中学生時代も空手部に所属しており、すでに黒帯の腕前だった。
一方のサキも、同じように中学時代に黒帯を取っている。
タカヒコたちの見る限り、二人の技術は拮抗しており、勝負を決めるとすれば、やはり男女の体格差だったろう。

「ふんっ!」

ソウタロウが下段蹴りを放つと、サキはそれを脚で受け止めた。
しかし間髪入れず、ソウタロウの脚は中段蹴りを狙う。
これもなんとか肘を下げてガードしたサキだったが、その衝撃は強い。
彼女の体勢が崩れたと見るや、ソウタロウはすぐにもう一歩踏み込んで、蹴り脚とは逆側の、ガードが緩くなった脇腹へ下突きを放った。

「んっ!」

ソウタロウの拳が、サキの脇腹へ突き刺さる。来ると分かっていて、腹筋を固めたつもりだったが、やはり男子の拳はスピード、重さともに女子のものとは違っていた。
思わずサキは、脇腹をおさえて片膝をついてしまう。

「一本! 勝者、ソウタロウ!」

タカヒコが手を挙げて、試合を止めた。
防具を着けずに行っているため、ケガをしないよう、先に一本を取った方を勝ちにしている。
女子部長のマリナも、納得したようにうなずいた。

「ありがとうございました! 大丈夫か?」

「あ、うん。平気平気」

ソウタロウはサキに手を貸し、サキもそれほど痛がる様子もなく、立ち上がった。
ごく普通の、空手の試合だった。
ここまでは。
タカヒコをはじめ、男子たちも勝利を喜ぶ風でもなく、むしろここからが勝負だと言わんばかりに緊張している。

「先輩、すいません。負けちゃいました」

「うん。いいよ、いいよ。お疲れ様。しょうがないね。じゃあ、脱ごうか。今日も下からにする?」

「はーい」

マリナがそう言うと、試合をすることになっている4人の女子全員が、おもむろに帯をほどき始めた。
スルリとズボンを降ろす瞬間、それぞれの女の子のパンティーが垣間見える。
しかし空手着は上着の裾がかなり下まで伸びているから、ズボンを脱いでも、また帯を締めなおせば、かなりの部分が隠れるようになっていた。

「よし。まあ、こんな感じで。準備オッケー!」

女子たちは何事もなかったかのように、またその場に正座した。
これがこの男女対抗勝ち抜き戦の特別ルールだった。
要するに野球拳のようなもので、負けた方は一枚ずつ服を脱いでいくことになっているのだ。
高校生の男子にとっては夢のようなルールだったが、それも試合でなければという話。
有り余る精力を空手の稽古に打ち込むことで解消させている彼らにとっては、期末試験の最中にエロ本が目の前に来たようなもので、どちらにも集中できるはずがなかった。

「じゃあ次は、アヤカかな」

「はい! 行きます!」

二年生のアヤカが立ち上がると、健康的な太ももがあらわになった。
ソウタロウは先ほどの勝利の余韻も忘れ、ついその両脚に目が釘付けになる。

「ちょっと! どこ見てんの?」

「あ、す、すいません…」

先輩に言われて、ソウタロウは思わず頭を下げた。
この勝ち抜き戦は今回で4回目になるが、男子たちの目が慣れるということは全くなかった。
むしろこの状況を目に焼き付け、あらぬ妄想を膨らませ、自宅で励んでいる男子部員も相当数いるだろう。
そうなると、もう彼女たちの思うつぼである。
一度性欲の対象になった女性を、試合の相手として扱うのは難しいという男の本能を知っているかのような女子たちの作戦だった。

「ねえ、また見てるよ、男子」

「ホント、懲りないよねー。みんな、スケベな顔してる」

周りで見ている男子部員たちも、いつの間にか静まり返ってしまっていた。その目は、ズボンを脱いだ女子たちの下半身に集中している。
一方の女子たちは、性的な気持ちと日常生活をはっきりと区別することができる。
試合中にムラムラした気持ちが抑えられないということはないし、そもそも男子の裸を見ても、いきなり興奮するということもない。
空手の実力は男子の方が上だったが、この女子の作戦によって、この数か月、男子たちは掃除当番から雑用まですべて押し付けられているのだった。

「では、二回戦、始め!」

ソウタロウは気を取り直してかまえた。
しかしアヤカが大きく足を開いてかまえると、試合に集中しようという気持ちも一気に吹き飛んでしまう。
それはもちろん、通常の空手のかまえなのだが、上着の裾からチラチラとのぞくパンティーが、彼の集中力を猛烈な勢いで奪ってしまっていた。

(今日は、ピンクだ)

前回は白だった。
つい、そんなことまで考えてしまう。
さらに。

「えいっ!」

アヤカが脚を上げて蹴りを放つと、一瞬だが、その下着があらわになる。
そうなるともう、そこにしか目がいかない。
ガードするだけで精一杯で、カウンターを取ろうなどとは考えもしなかった。
試合の最中とはいえ、ソウタロウは自分の下半身に急速に血液が集まり、熱くなりつつあるのを感じてしまった。

「ねえ! どこ見てんの! 真面目に試合しなさいよ!」

「は、はい!」

ソウタロウの視線に気がついたアヤカが注意する。
しかしこれも女子たちの作戦で、こう言えば、さすがにしばらくは下半身に目がいかなくなると考えてのことだった。
男子にとって、それがどれほど危険なことかも、つい忘れて。

「隙あり!」

落ち着くためだったのか、つい視線を外してしまったソウタロウの股間めがけて、アヤカが脚を振り上げた。

「わっ!」

ソウタロウは慌てて腰を引き、これをかわした。
ヒュッと、蹴りが風を切る音が聞こえた。それは男にとって、この上なく恐ろしい音だった。

「あー、惜しい! いいよ、アヤカ! その調子!」

「先輩! 落ち着いて、狙っていきましょう!」

女子部員たちから声援が飛ぶが、男子部員たちのほとんどは息をのみ、声が出なかった。
この組手では、女子からの金的攻撃が一度だけ認められている。
それによって一本を取られることはないが、男子はファールカップを着けておらず、きれいに当たれば試合続行不可能か戦意喪失によって負けることは確実だった。
逆にその一度をうまくかすらせて、その痛みに耐えることができれば、男子は相当有利になるはずで、女子にとっては金的攻撃をどう当てるかに勝負がかかっていた。

「ふう…はあ…」

ソウタロウはうっかりと金的攻撃を忘れていた自分を反省し、深呼吸した。
しかし、下半身ばかり見ているわけにはいかない状況に変わりはない。
とにかく冷静に、落ち着いて金的攻撃をさばき、アヤカに攻撃を当てるしかなかった。

「行くよ! えいっ!」

アヤカはしかし予想外に、上段の正拳突きを放ってきた。
二人には身長差があったから、その突きは自然とソウタロウの胸に吸い込まれる。
ソウタロウはまたバックステップでこれをかわした。

「やっ! はっ!」

後ろに下がるソウタロウを追うようにして、アヤカが次々に突きを放ってくる。
さすがに上級生ということで、その突きは先ほどのサキよりもずっと鋭かった。

「くっ!」

なんとか突きをかわし続けるソウタロウだったが、その足元からまたしても恐るべき蹴りが迫ってきていた。

「うわっ!」

意表をついて出したアヤカの金的蹴りを、ソウタロウは奇跡的にかわすことができた。
あるいは以前も彼女と対戦し、その時に蹴り上げられた股間の痛みの記憶がそうさせたのかもしれない。
ギリギリで腰を引くと、その反動を利用して、前蹴りを繰り出した。

「うっ!」

これが見事にアヤカのみぞおちに決まり、その場でダウンしてしまう。

「一本! 勝者、ソウタロウ!」

薄氷を踏むような勝利だった。
最後のアヤカの金的蹴りがもし決まっていれば、今ごろソウタロウは立っていなかっただろう。

「あー! また負けちゃったか」

「ドンマイ、アヤカ!」

アヤカはきれいに前蹴りが決まったようで、お腹をおさえながらマリナたちのもとに帰ってきた。

「ごめーん。負けちゃったぁ。あと、任せていい?」

「うん。まあ、しょうがないね。じゃあ、脱ごうか?」

マリナたちはアヤカを責めるわけでもなく、意を決したように、また帯に手をかけた。
ソウタロウはもちろん、道場にいた男子たち全員の目が、釘付けになる。
帯をほどき、上着を脱ぐと、Tシャツも着ていない彼女たちは完全に下着姿になってしまった。

「うおっ…!」

男子の誰からか、思わず声が漏れる。
女の子たちが身につけているのは普通の下着ではなく、スポーツブラとショーツだったが、そんなことは男子高校生には関係がない。
むしろ最近のスポーツブラはお洒落で、しかも通気性を重視しているのか、大部分がレース地になっているものもある。
どちらにせよ、生で女性の裸を見たことのない彼らにとっては、刺激的すぎる光景だった。

「うおって何よ、このスケベ!」

「いやらしいこと考えてられるのも、今のうちだからね!」

ソウタロウが二連勝し、女子の方はあと2人しかいない状況だったが、それでも女子部員たちには余裕があった。
むしろ勝負はここからだという意識すらある。
事実、先月の勝ち抜き戦ではここから男子が4連敗したのだった。
その原因はすべて、女子の副将であるユラにある。

「じゃ、さっさと始めよっか」

突然、無口になってしまった男子部員たちを急かすように、ユラは開始位置についた。
審判役のタカヒコでさえ、自分の仕事を忘れそうになる。

「よ、よし。始め!」

試合開始となったが、ソウタロウの目はある一点に止まったまま、動かすことができなかった。
それはタカヒコも、道場内にいるすべての男子がそうである。
男たちの目が集中しているのは、ユラの胸だった。
高校生とは思えない巨乳が、そこにある。

「よし! 行くよ!」

ユラが少し動くだけで、その巨大な塊が大きく揺れる。
雑誌のグラビアでさえなかなか見れないような抜群のスタイルが、下着一枚に包まれた姿で、目の前にあった。
もはやソウタロウは、試合どころではない。

「いやぁ、今回も見てるねー。男子はみんな、無言じゃない?」

マリナが話しかけると、アヤカもうなずいた。

「ユラ先輩の胸、すごいですもんね。女子でも見ちゃいますよ。何カップあるんですか?」

「えーっと、最後に聞いたときには、95のHカップだったかな。今はもっとあるかも」

「Hって、どんだけなんですか。それは男子も見ますよ」

「そうだよねー。それで先月は4連勝したもんねー」

まさしくユラは、女子空手部のリーサルウェポンと言ってよかった。
しかもその空手の実力も確かで、普通に組手をしても、おそらくソウタロウは勝てないだろう。

「……」

ユラがかまえても、ソウタロウは半分ぼうっとしたように突っ立ったままだった。
先ほどからアヤカのパンティーを間近で見ている上に、ユラの巨乳の谷間まで目の前に迫ってくれば、もう何も考えられなくなるのも無理はない。
心持ち前かがみになってきたソウタロウの姿勢を見て、ユラはすっとかまえをとき、にっこりと笑いかけた。

「こら! ソウタロウ!」

「あ、は、はい!」

柔らかそうな胸の谷間がしゃべったような気がして、ソウタロウははっと顔をあげた。
次の瞬間、ユラの脚が振り上げられ、ソウタロウの股間の急所をスパン、と蹴り上げた。

「うぐっ!!」

「ボーっとするんじゃない!」

前のめりに崩れ落ちるソウタロウを、ユラは叱りつけた。
普段ならかわすのに造作もない金的蹴りだったが、女性の胸に目を奪われた男には、回避不可能だった。

「あ! ま、待て!」

女子に一度だけ認められている金的攻撃が、今回初めてきれいに決まった。
これは一本にはカウントされないが、ソウタロウはダウンとなる。
ここから5秒以内に立ち上がらなければ、彼の負けだった。

「ソウタロウ! 大丈夫か?」

「まだいけるぞ! 頑張れ!」

男子部員たちが声援を送るが、そのダメージは深刻だった。

「ムリムリ。きれいに入ったもん。どうせまだ一人目なんだから、休ませてあげなさいよ」

蹴ったユラの方が、よく分かっているようだった。
この空手部では女子は普段から金的蹴りの練習をしており、組手で当ててしまうこともよくある。
三年生のユラにとっては、その手ごたえから男の痛みを予想することも可能なようだった。

「いけるか? …無理だな。よし。勝負あり! 勝者、ユラ!」

脂汗を流しながら首を振るソウタロウを見て、タカヒコは即座に試合を止めた。

「イエーイ! まずは一勝ね! 今日も4人抜きしちゃうよ!」

はしゃぐユラとは対照的に、ぐったりとした様子のソウタロウは、男子部員の肩を借りて退場した。



はじめまして。ぬくぬくはらまきと申します(^^)
昔から楽しく読まさせて頂いてます!更新いつも楽しみに待ってます(^o^)
どの作品も最高ですが、今回特に好きです!☆彡
まだ一話しか読んでないのに、コメントしちゃいました笑。
これから続き読みます!わくわく!
ではでは失礼しましたー!!
[2020/08/12 Wed] URL // ぬくぬくはらまき #- [ 編集 ] @
読みたかったssが正にここにある。何物にも替え難い至福
[2020/08/20 Thu] URL // #- [ 編集 ] @

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